狭山事件
血のにじむような長い年月-
54年もの部落差別との闘い
5月13日、部落解放第62回女性集会に近畿地方本部を代表して2名で参加しました。翌日の分科会では、狭山事件についてを学習しました。
狭山事件は、犯人を取り逃がして世論の非難をあびた警察が、付近の被差別部落への見込み捜査でつくった恐ろしい冤罪事件です。警察は、何の証拠もないまま石川一雄さん(当時24歳)を別件逮捕して1ヵ月にわたり取り調べ、嘘の自白をさせて犯人にでっち上げました。
54年という血のにじむような長い月日を家族や支援者、弁護団と闘ってこられた経緯や進捗状況を、石川さんご本人から聞かせていただきました。
後日、石川さんご夫婦から心温まる手作りのカレンダーと一緒に撮らせていただいた記念写真、さらに力強いメッセージをいただきました。
メッセージには心からの感謝の言葉と、50年以上検察に隠されづけていた被害者のインク瓶が弁護団に開示されたとの報告がありました。それによって石川さん宅から発見された被害者のものとされた万年筆が「偽物」ということが科学的な鑑定で明らかになったのです。
次の三者協議は7月下旬。裁判所には鑑定人尋問・事実調べをさせることが狭山の勝利につながる道であることが書かれていました。また、「あきらめない闘いが道を開くのだと思う」と添えられたこの言葉こそ、私たち関生支部の権利侵害闘争の手本であると思いました。