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● 反弾圧ネットワーク実行委員会は5月15日、第5回目となる連続シンポジウム『ええかげんにせぇ警察・検察・裁判所』を協同会館アソシエ3階ホールで開催した。


シンポジウムでは講演を衆議院議員・つじ恵氏が行い、続いてパネルディスカッションをつじ恵、三井環(元大阪高検)、高英男(連帯労組生コン支部)の3氏で行った。他に、連帯アピールとして市民団体・共闘労組の発言や、不当に懲役刑を被っている稲垣浩氏(釜ヶ崎地域合同労組)より獄中からの連帯メッセージが披露された。

このシンポジウムは、関生支部始め弾圧と闘う労組・市民団体などで作る実行委が開催したもので、2007年より連続して開催。広範な反弾圧ネットワークをつくることを目指し、警察・検察・裁判所が一体となった「国策捜査」と「人質司法」による冤罪事件や人権蹂躙等を紹介、警察・検察権力の不正や司法の反動化を訴えてきた。また、参加者は労組関係に留まらず、業界を問わず幅広く団体・個人が参加し、それぞれが現状の情勢を学習する場にもなっている。
今回のシンポジウムではまず、民主党衆議院議員・つじ恵氏から政権と官僚機構の内情を報告する講演が行われた。政権交代後の民主党幹事長・小沢一郎氏に対する東京地検特捜部の捜査を、「巨大な力で(小沢氏を)潰しにかかってきている」と前置き。自公政権時の政官癒着・官僚依存型国家運営システムから国家運営を〝政治主導〟型に取り戻そうとする民主党政権に対する、「既存の権力を護ろうとする(族議員を含めた)官僚の反撃」で「民主党の動きを牽制し、イメージダウンを図って支持率を下げようとするもの」と報告。もし、再度捜査で小沢氏が起訴されても、「弁護団がきちっと闘えば勝利する」と自身の弁護士経験からも無罪を主張した。最後に、「この国では自由の保障が奪われようとしている。〝魔女狩り〟の国になろうとしている。これを跳ね返すには連立政権を守ること。そしてまともな政治家を増やすこと。その一員として頑張る」と語った。

(2010年5月27日付読売新聞朝刊に掲載された記事内容は、提訴側の主張に対する吟味を全く行わないまま、「辻議員に融資返済請求」という見出しを付け、つじ議員が融資金を巡って何らかの金銭的利益に関わったかのような印象を与えるものであり、つじ議員の政治家としての名誉を毀損し、さらには政権与党である民主党に政治的ダメージを与えることを企図したとしか考えられない悪質な記事です。
つじ恵ホームページ関連記事
 →http://tsuji-ganbaru-sakai.jp/index.php?UID=1275033858



講演に引き続いてつじ氏はパネルディスカッションにも参加、元大阪高検公安部長で検察の裏金作りを内部告発しようとして口封じ逮捕をされ、受刑を余儀なくされた三井環氏と連帯労組生コン支部副執行委員長・高英男氏との3氏で討論が行われた。
 

 
元大阪高検公安部長の三井氏は検察最大のタブー「裏金問題」をテレビに出演して暴露することを企画。その収録当日に〝口封じ〟のために逮捕された経歴を語った後、「検察は10年間で60~70億円の裏金を作っていた。いまだに検察の裏金にメスが入らないのはおかしい」と怒りをあらわに。

  
権力弾圧の「渦中にさらされている労働組合から」として、生コン支部副委員長・高英男氏は「労組ならば団結権・行動権があるにも関わらず、現在ではストを行ったりピケを張れば〝業務妨害〟と判断されるのは、法の解釈が変わってきている証拠」と司法の反動化を指摘。そして、「過去の弾圧はいずれも、労使共同で取り組む運動が拡大する時に起こっている。79~84年と05年からの権力弾圧は、いずれも生コン業界が労使共同であるべき生コン単価を収受しようとしていた時期。結果、81年には工業組合と協定していた32項目が協定不履行となり、生コン単価は下落。05年弾圧の前年には我々の産業別運動が岡山や舞鶴にまで拡大していた時期で、この時の弾圧時にも生コン単価は下落した。これまで、中小企業が助け合いながら労組と協力してメーカー支配構造を変革し、弱者が働きやすい業界を構築する運動が拡大すると弾圧がある」と支部の運動と歴史を紹介した。
つじ氏は、「ベルトコンベア式に有罪にしていく司法が問題。現れているえん罪事件は氷山の一角で、密室で行われる自白強要も問題だ。取り調べ室を録音・可視化してチェック機能を持たせるべきだが、法務省の抵抗が激しい。この問題は議員の署名を集めて大きな力にしていきたい」と、取調室全面可視化に向けた活動を強化して「任期中に形にしたい」と決意を述べた。

写真は戸田元門真市議会議員

 

パネルディスカッションの後、質疑応答を経て各団体・個人が連帯のアピール。滋賀刑務所で懲役刑を被っている釜ヶ崎地域合同労組委員長・稲垣浩氏からの連帯メッセージには「権力の手先である警察の報復は、闘う労働者を機動隊の壁の中に引きずり込み、罵声を浴びせ、暴行を加え、そして不当逮捕、長期勾留、高額な保釈金、さらには実刑判決へと続きました。警察・検察はもとより、裁判官まで労働者が起ち上がったことの発端に目をつぶり、起ち上がった労働者だけに責めを負わせる。それでも私たちは屈せずに闘い続けますよ。差別と抑圧のない釜ヶ崎を目指して」と書かれ、「それが労働者魂ではないでしょうか?」と結ばれていた。

連帯ユニオン議員ネット