07年3月、『朝日新聞』が「生コン汚水 海に投棄」との見出しで、シンワ生コン(現、㈱関西宇部)が約2年半にわたって高アルカリ性の生コン汚水を海洋上に投棄していたことを報道した。
また、昨年の5月~7月にかけて、大阪府警察本部第二期工事(竹中工務店JV)、高島屋新築工事(錢高組)、淀屋橋地区第一種市街地再開発事業・B棟(大林組JV)などの大阪市内の建設工事において、㈱関西宇部のミキサー車が建設現場から工場に向け走行中、生コン汚水を一般道路上にばらまいていたとして、大阪市環境局事業部から行政指導を受けている。 |
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昨今、景気が上昇傾向にあるといわれながら労働者の家計や中小企業の景気回復が遅れ、社会における格差が拡大し二極化が進行。さらにセメント・生コン輸送業者など運送業者にとっては、過度の規制緩和によって市場競争が激化していることに加え、原油高騰やNox・PM法の施行などによってさらに経営が圧迫されているのが現状です。 従って、私たち労働組合は、セメント・生コン業界に従事する中小企業と労働者の「生きる道を切り開く闘い」として、行動なくして成果なしとの強い決意で経営者側と春闘要求を交渉。生コン関連5労組統一での旗・腕章闘争やゼネストを敢行した結果、賃上げ6500円のみならず、 日々雇用の仲間については、 ①日額400円の賃上げ、 ②残業代の切りすて禁止、 ③休日割増手当の支給。 女性労働者については、 ①各企業にセクハラ防止規定および窓口責任者の設置、 ②安心して使える女性用トイレの設置など待遇の改善を9月末までに実施する。 下請業者(専属輸送ならびに傭車企業)の生コン輸送運賃についても、 ①Nox対策費、 ②燃料の高騰分、 ③賃上げの原資確保 など負担増に見合うような運賃の増額をすることを大阪兵庫生コン経営者会と労使協定として約束。日々雇用、女性労働者、そして下請業者など弱い立場におかれた人たちの権利を大きく向上させました。
協定が締結された4月2日以降、春闘協定の違反が続出したことから、私たち連帯ユニオン関西地区生コン支部は、誠実な協定の履行を求める要請活動を展開。多くの企業で労働者の権利の確保と生コン輸送運賃の引き上げを実現してきました。
しかし、株式会社関西宇部は、私たちの協定履行を求める要請に対し、きわめて不誠実に対応。「生コン輸送運賃」に係る協定に関して、「運賃を増額するか否かは未定である」「労働組合に回答する必要はない」との一点張りで、私たちの協定履行を求める要請にまともに応じようとはしません。既に輸送運賃の増額を
08春闘協定で約束し、運賃を増額する義務をおっているにもかかわらず、開き直っているというのが現状です。 |