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解雇無効の勝利判決
 
連帯ユニオン 播但ブロック 分会


生コン会社の不当解雇から丸一年、予想通りとは言え、私たち労組の主張をほぼ100%認める分会・Aさんへの解雇無効の「勝利判決」が2009年10月27日、神戸地方裁判所より下りました。播但ブロックでは、闘争の大きな山場を迎え、不当解雇を行なった生コン会社を一気に追い込むチャンス到来と位置づけ、闘争の最重点課題として取り組みます。

10年前に公然化
生コン会社には、約10年前から職場の労働条件改善を求めて連帯労組を3名で結成。結成間もなく、会社の組合否認や第2組合結成と不当労働行為が原因で労働争議に突入。不正生コンの出荷や生コン品質問題などで会社を社会的に包囲。組合の取り組みに会社は半ば降参状態となり、和解交渉をもちかけてきたので、一旦会社との紛争を終結した。しかし、和解時にはY分会長一人となり、以降生コン会社の旗を一人で守ってきたのが昨年の9月までの状況。

企業内拡大
生コン会社は、争議解決後も「労働者は時間目一杯働いてなんぼ、仕事があれば何でもやらせる」などと高圧的な態度で業務指示する姿勢をたえず続け、時には工場の清掃作業のみならず、社長宅の庭木の剪定作業なども従業員に押し付けた。
そんな最中の昨年9月25日にAさん(当時、未組織労働者)が、体調を崩し出荷が無いので、トラック内で休んでいる所を、社長が業務をさぼっているものと勘違いし、それを理由に「解雇通告」。とんでもない社長の傲慢ぶりに、職場で唯一組合員として権利を主張し頑張っているY分会長の所に相談に行ったところ、Yさんや地域の連帯労組の仲間の暖かい励ましに「この組合なら本当に信頼できるし、解雇撤回も夢ではない」と確信し、不当解雇の撤回を求め、組合加盟を決意しました。

解雇撤回に向けて
2009年11月11日、生コン会社に対し、神戸地裁豊岡支部へ、「解雇無効、地位確認等請求訴訟」を提訴。提訴と同時に職場でもAさんに対する解雇撤回の団体交渉を求めるも、相変わらず社長は団体交渉を拒否し続ける始末。兵庫労働委員会へも団交斡旋を求めるなど、約1年にも渡り解雇撤回の取組みを続けた。
その粘り強い取り組みが実り、本年10月27日には、生コン会社の不当な解雇について「解雇無効・地位確認」の画期的な勝利判決が出された。この判決は、職場復帰の大きな「原動力」になること間違いなく、分会とブロックでは、一気に会社を追い込み、Aさんの早期職場復帰に向け、年末闘争をブロックが一丸となって闘う決意も確認した。
 

  判決内容(概略)
・原告が被告に対し雇用契約上の権利を有する地位にあることを確認する。
・被告は、原告に対し平成20年10月以降、本判決確定に至るまで、
毎月12日限り、原告請求額の賃金を支払え。
・訴訟費用は被告の負担とする。
など

 
感謝の気持ちと新たな決意 (Aさん判決文を見て満面な笑顔)
私自身なによりも辛かったのは子供から「父ちゃん今日から休み?からクビになったの?」との言葉です。初めは会社が暇だから休みだと言っていましたが、クビになったと子供達へ伝えた夜は涙が止まりませんでした。
神戸地方裁判所での第7回目の公判、10月27日の判決で勝訴、それも完全勝利を勝ち取り、法廷内で飛び上がるくらい嬉しかったです。この裁判で思ったことですが、私一人だけではとても勝利することが出来なかったでしょう。連帯労働組合へ加入して本当によかったと思っています。播但ブロックや、各ブロックのみなさん本当にありがとうございました。そして、なによりも一番心配をかけ、辛い思いをさせた家族に感謝しています。まだ、争議が終わっていないので、今後も力一杯頑張ります。これからも変わらぬご支援よろしくお願いします。

くさりNO.729より 

連帯ユニオン議員ネット