関西・沖縄戦を考える会　講演会　

集団的自衛権と沖縄

～第二の沖縄戦を招く！集団的自衛権と秘密保護法～　

１０月３日エル大阪で参議院議員の糸数慶子を講師に「集団的自衛権と沖縄」をテーマに講演会が開催された。

主催者を代表して共同代表の小牧さんから「沖縄では名護市辺野古での新基地建設や南西諸島での自衛隊配備などきな臭い動きをしている。石垣市教育委員会での某出版社の史実を正しく伝えない歴史教科書採択や教科書検定問題で文科省交渉に積極的に取り組んでいただいた糸数議員をお招きし講演会を開催できたことは時代状況に合ったものだ」とあいさつ。

糸数議員からは、この１週間の間にジュネーブやニューヨークを訪問し沖縄の現状を訴えてきたと報告、沖縄からは平和の議員として国会に派遣されていると自覚している。
私は、０４年に参議院選挙で当選、０６年に県知事選に挑戦、次の参議院選で再選され現在３期目を勤めている。いま、仲井真知事が沖縄にカジノを誘致しようとする動きが出てきている。大阪や横浜が名乗りを上げているが、これもアベノミクスの第４の矢として出てきている。私は、ギャンブル症候群により生活が困窮し、家庭崩壊につながっている状況を無視して公営のカジノを誘致することに反対している。

辺野古基地建設は、米軍基地強化以外にないことははっきりしているのに、安倍首相は、新基地ではオスプレイのみが使用するだけであると答弁しているが、全くのウソの上塗りをしている。危険な普天間基地の廃止は沖縄県民共通の課題（認識）である。
自民党国会議員５名が石破幹事長の前で県外移設を撤回したことに怒りが収まらない。

辺野古の基地は２００年使用可能で永久的に使用することになる。大浦湾はテーブル珊瑚など貴重な自然を守ることは、世界の自然を守ることになる。安倍政権は、日米共同指針－ガイドラインを設定し１２月までに改正するとしている。このなかで、日本が攻撃またか攻撃される恐れのある場合、日米は共同して対処することを明記する。普天間基地が返還されてもそのまま自衛隊が使用する可能性も見え隠れしている。

太平洋戦争で、１９４４年１０月に那覇市が空襲に、１９４５年３月２６日慶良間諸島に米軍上陸、４月１日には本島の読谷、北谷、金武の浜に米軍が上陸し戦闘が始まった。読谷村には２つのガマがあり、一つはチビチリガマ、もう一つはシムクガマだ。
チビチリガマでは、米軍攻め込まれて捕虜になれば、男は戦車にひき殺され、女は強姦されると恐怖にさらされ集団自決の道を選んだ。シムクガマは、ハワイ移民していた住民が避難していて米軍は、白旗あげて話し合えば住民の命は助かると説得し、１０００人の命が救われた。

私は１９４７年１０月に読谷村で生まれ、読谷飛行場に落下傘部隊が訓練に来ている米兵を何度もみた。９５年の米兵による少女暴行事件をきっかけに普天間基地閉鎖が決まった、しかし１９年経ても解決しない。政府が沖縄県民の意志を尊重しないことに憤りがある。現在も米兵による殺人、強盗、放火、強姦などの凶悪犯罪が多発している。基地は戦争を準備するためのものだ。基地がある限り法律もモラルも何もかも破られることが繰り返されている。

この背景には、米軍の厳しい訓練で人格破壊され通常の精神で居れなくなる。ベトナム戦争帰還兵の自宅には精神安定剤などのビンが所狭しと転がっていたのを思い出す。
戦場の恐怖がフラッシュバックのように思い起こし、それから逃れるため犯罪に手を出す、戦争は人格破壊の典型だと。

日本国憲法は、平和主義、基本的人権の尊重、国民主権である。
秘密保護法で、情報を正しく知ることが出来なくなり国民の生死を分けることになる。 歴史教科書で改ざんされた集団自決の記述は、軍の圧力以外に何もない。

最後に実母の戦争体験は、８５年の沖縄海洋博に亡くなり２年後、親族を通じて初めて知った。戦前長男をマラリアで、長女を栄養失調で亡くしたことを心に秘めて亡くなったことを私は号泣した。私は、いま３人の母であり６人の孫の祖母でもある。

再び戦争をさせないためともに闘いましょうと締めくくった。

まとめを会の事務局長が行い閉会した。

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主催 関西・沖縄戦を考える会