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第2回トラック産業の将来を考える懇話会・近畿
第2回トラック産業の将来を考える懇話会・近畿

トラック政策懇談会 近畿地区トラック支部は全港湾大阪支部と同神戸支部と共に8月6日、3労組で組織するトラック政策懇談会の活動の一環として『トラック産業の将来を考える懇話会・近畿』を開催した。摂南大学経済学部の羽石寛寿学部長が「運輸産業を取り巻く問題とドライバーの仕事意識」をテーマに講演した。


 

羽石氏の専門は物流ではなく人事管理学や経営管理学で、その面から従業員の仕事に対する「やる気」の研究を40年間行ってきた。

 
トラックドライバーの研究は3年前、運輸中小企業区域変革物流協会(運革協)から「大変な状況でドライバーもなかなか就職してくれないし、中小企業の運送屋が次々に倒産していく。ドライバーの仕事意識はどんなものなのか調査してほしい」と依頼があったのがきっかけだ。

講演で羽石氏は、兵庫県トラック協会が3月に実施したアンケート「トラック事業の現状と問題点」の調査結果を報告。トラック運送事業における低運賃の主な要因として
①荷主からの値下げ要請、圧力
②過剰な価格競争③運送費(コスト)高騰、を挙げた。
また、「荷主への規制または指導、教育」「新規参入に対する規制強化と法律による標準運賃の設定」といった声のほか、経営実態を考慮した税制面での優遇や、高速道路通行料金の無料化を求める意見が出されたことも紹介した。
さらに、運送業界は拡大する物流市場と比例して、トラック運送事業で言えば14兆1605億円(2007年)と非常に大きな市場になっている。にも関わらず、1990年に認可制から事前届出制へ、2003年には事後届出制に変わって事業者数が増加。過当競争により、市場が大きい割には運賃の低下が進み、中小零細企業が倒産していく、と厳しい現状を語った。

質疑応答から
Q. メーカーからコストを下げろと言われるのは仕方ない。各地域の会社とつながりながら効率よく輸送費を下げようと思うが。
 
A. 1社で出来ないことを組合として管理し、組合が集荷して各方向に回し、次は大手に送る。組合とセンターをつくって運送経費を大幅にダウンすることが出来た例をすでに経験している。色々なことを考えていかねばならない。
連帯ユニオン議員ネット