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「大江・岩波裁判」学習会 11/19
  沖縄タイムス記者が語る沖縄集団自決の島
  生き残り住民の思いとDVD「軍隊がいた島」の上映

大江健三郎・岩波書店沖縄戦裁判支援連絡会(代表世話人・大田隆徳氏、岩高澄氏)とは、作家・大江健三郎氏の著書「沖縄ノート」などで名誉を傷つけられたとして沖縄の島に駐留した過去のある旧日本陸軍幹部らが、大江氏と出版元の岩波書店を相手取って出版の差し止めと1500万円の慰謝料などを求めた、いわゆる「大江・岩波裁判」を支援する市民の会である。去る11月19日(金)定例の学習会を大阪市中央区『エルおおさか』で開いた。 
 
         
●今回の学習会では、「証言『集団自決』」(岩波新書)や「戦場の童(いくさばのわらび)」などの著者で沖縄タイムス記者の謝花直美さんを講師に招き昨年、沖縄戦記録フィルム1フィート運動の会設立25年を記念して作成されたドキュメンタリーDVD「軍隊がいた島 慶良間の証言」(38分)を上映したあと、慶良間諸島で「集団自決(強制集団死)」の体験者らの取材を続けてきた謝花さんに「沖縄戦体験者の思い」についてと題し、語っていただいた。
 
 
謝花直美さん●謝花さんは、戦争体験の風化とは、聞く側にこそ試されていること。良かれと思い書いたことも、取材相手の生活に多大の悪影響を及ぼす場合もあるとの深い自戒。むしろ、聞き手自身があの沖縄戦を追体験して、学び直していくという本土マスコミにない在地報道の心からの信念を明かし、参加者のあつい共感を得た。

 

※参考 ■「大江・岩波裁判」/2005年8月大阪地方裁判所に提訴され、2008年3第一審判決となった。判決では、集団自決に対する旧日本軍の関与を認めた一方、それが隊長の命令であったかの判断は避けたが、「大江の記述には合理的な根拠があり、本件各書籍の発行時に大江健三郎等は(命令をしたことを)真実と信じる相当の理由があったと言える」として、名誉棄損の成立を否定し、原告の請求を棄却した。原告側は判決を不服として控訴したが、大阪高裁も2008年10月地裁判決を支持して控訴を棄却し、原告側はただちに最高裁に上告した。
 
■「支援連絡会」は、大江氏と岩波書店を訴えた原告らの評価は、きわめて政治的、イデオロギー的なプロパガンダを目的にしたものとみている。日本軍による住民虐殺の事実を抹殺し、沖縄戦の事実を歪め、日本軍の残虐性を「捏造されたウソ」にし、「軍隊は住民を守らない」という認識の転換をねらい、さらに歴史の歪曲・改ざんをねらい、教科書記述もターゲットにして、「戦争をする国」の人材育成をねらいとしているとしてこれら反動の動きに対抗する市民の広範な連帯と学習を狙いとして、活動を続けてきた。


連帯ユニオン「大江・岩波支援」過去記事=一覧
大江健三郎・岩波書店沖縄戦裁判支援連絡会 =http://okinawasen.web5.jp/
大江健三郎・岩波書店沖縄戦裁判とはウィキペディア
参考 ■沖縄戦における集団自決とはウィキペディア

連帯ユニオン議員ネット