連帯ユニオン 近畿地方本部 関西地区生コン支部 近畿地区トラック支部 近畿セメント支部 労働相談-ホットライン
YouTube
  
 

史上最悪とも予想される景気後退のさなか、新しい年が明けた。世論は労使ともに情勢を受け身にとらえ、耐え苦しみ抜くしかないかのように喧伝されている。 日本経済を支える中小企業と労働者は、どのような視点をもって激変の時代に望むべきか。年頭にあたり、関生支部の考え方を武委員長が語る。

 
武委員長より新年の挨拶

 

情勢を主導的に打開

09年という新しい年を迎えました。明けましておめでとうございます。
新年はアメリカ帝国主義と日本の支配層にとっては極めて深刻な年になりますが、我々にとっては夢と希望を実現する年になります。

一昨年から続いてきたアメリカ発の金融危機は、昨年9月15日のリーマン・ブラザーズ破綻をきっかけに博打経済がついに破裂し、全世界に100年に一度という構造危機(資本主義体制そのもの)が到来しています。
弱肉強食の競争社会(市場原理主義)から共生、協働の時代へと歴史は大転換しているのであります。アメリカの言いなりになり、アメリカ資本と多国籍企業など一部特権階級の利益のため中小企業と農民、商工業者、労働者に犠牲を転嫁している自公政権は国民の怒りと不満の高まりの中で安倍、福田と二代にわたり政権を投げ出し、麻生政権に至っては崩壊の淵に立たされているのが現状であります。貧困、格差、社会保障制度、雇用、賃金、環境、人権破壊は一部特権階級の為の政策であり、その政策と資本主義の仕組みを変える運動こそ特権的政治を民衆の側に取り戻すものです。その意味で弱まった相手を打ち倒すチャンスの年です。
 
生コン産業においては、昨年阪神地区生コン協同組合がスタートしました。この協同組合は「中小企業による中小企業のための協同組合」であり、労使関係の安定を目標にしており、中小企業の利益のためセメントメーカーの一方的値上げと闘い、ゼネコンによる買い叩きと闘い、適正価格の収受を目指しています。何よりも個社型の競争体質等を改善し、協同型経営にシフトし体質改善を図ったことに大きな意義があります。この阪神地区生コン協同組合こそ時代のニーズに応えた協同組合です。
セメントメーカー主導型で中小企業を踏み台にする既存の協同組合人事もセメントメーカー本社で決定する協同組合の時代は終わりです。今年は中小企業復権の年です。

今年4月からのセメントの値上げにストップをかけているのが阪神地区生コン協同組合です。明らかに時代状況と業者の主体的取り組みの中で協同組合運営をめぐっても変化が起きており、この時代状況の変化に確信を持った運動が重要です。
労働組合は「資本と権力に擦り寄り、闘う仲間を裏切る者」と、「中小企業と労働者の利益のため闘う我が組織と生コン産労、全港湾大阪支部による関西生コン産業政策協議会」との分岐がより明確になる年です。09春闘はこの3労組が団結して闘います。
産業政策闘争、労働者の生活と権利を守り発展させる運動を結合して闘います。労働者と労働組合の闘いなくして産業の民主化は不可能です。「口では産業民主化を唱え、行動はしない者」とは根本的に違うのです。

 
時代は歴史的転換へ
  労働運動は明らかに前進基調に入っています。それは、今日までもてはやされてきたアメリカ発のグローバリゼーション、新自由主義による市場原理主義、博打経済とドル支配体制の終焉の始まりであり、日本ではアメリカ的政策を実行する小泉構造改革路線の破綻です。
今日、小泉政権の作った格差社会、派遣労働者、低賃金構造から生まれたワーキングプア労働者、中小企業、商工業者、農民、漁民への犠牲転嫁は多くの民衆の怒りや不満となっています。このような時代状況は「闘わない労働組合にとってはピンチ」であり、益々経営者と一体となって企業防衛のため労使協力型となります。がしかし、我々は「敵の力は弱まっており、敵の攻撃は団結と闘いの条件を拡大している」との立場で、アメリカ帝国主義と日本の独占資本と闘います。日米安保破棄こそ日本の自主、独立、民主、平和と基地撤去の道であり、大企業本位の税制、財政、金融システムを納税者、民衆本位に転換するのです。 

社会、経済、産業の民主化と福祉、医療、年金の充実、非正規雇用労働者の雇用安定と日々雇用労働者の賃金引き上げを進め、田母神元空将はじめ自衛隊現職組の憲法無視、ファッショ化の動きと沖縄戦における住民を集団自決に軍が強制したことを否定したり、戦前の侵略戦争への歴史改ざん等、その延長線上にある憲法改悪、今年はこれらの反動的動きと対決して闘う年です。
反帝国主義、反戦争、平和、民主主義、民衆の福祉増進を目指した国際連帯運動を一層強化する年です。 これらの課題を実現する力は大衆闘争です。そして、国家的不当労働行為の国鉄1047人の解雇撤回と雇用保障、それを実行した者達に対し謝罪と慰謝料の支払いを求めること。自らの組織にかけられた権利侵害について電撃的反撃によって勝利すること。多くの仲間を組織化すること。このことこそ情勢を主導的に打開する道です。今までの成果に確信を持ち新たなる年にチャレンジしよう。

連帯ユニオン議員ネット