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アメリカばんざい  第七藝術劇場Webサイト

■「アメリカばんざい」が堂々の完成
連帯ユニオンが、
反戦ドキュメンタリー映画の共同制作に参加

元女性兵士の母親が、PTSDに苛まれた
娘の悲惨な現実を証言している。
ptsd
憲法改悪など戦争政策に警笛を

 今年の3月20日で米軍のイラク侵略戦争が5年目に入り、米国防省が米兵死者4千91人、負傷者が3万182人になったと発表。また、イラク人死者は推定で15万人を超えたと世界保健機関が08年1月に発表した。
連帯労組関西地区生コン支部は、03年の開戦当初から「反戦スト」を実施するなどイラク戦争反対の運動を果敢に展開してきた。そのような反戦運動の経過から、映画『アメリカばんざい』の共同製作者として反戦ドキュメンタリー映画の製作に参加。この度、06年から計7回・200百日に及ぶ取材・撮影を終え、作品が完成するに至り、「8.10反戦ドキュメンタリー映画試写会」を開催して、組合員など関係者に作品を披露することとなった。
イラク戦争に従軍した元米兵のその後の生活実態を明らかにし、愛国心をあおって若者の命を粗末にする米軍の実態にもメスを入れています。また、劣化ウラン弾によってイラク人だけでなく従軍した米兵も被爆し、多くの米兵が帰還後死亡していることにも焦点をあてています。

「100万人」が観る上映運動を組織

8月10日、ドーンセンターにおいて、連帯労組関西地区生コン支部が共同製作した映画『アメリカばんざい』試写会(「アメリカばんざい」上映実行委員会主催)が開催され関係者など百名以上が参加した。 試写会は、山元一英全港湾大阪支部書記長の司会で開会。

続いて、映画を製作した藤本幸久監督は、今日は映画を共同製作してくださった連帯の皆さんに映画をお披露目させて頂くことと普段あまり話さないことをお話ししたい。
藤本監督
この映画をつくりはじめたのは07年ごろ。憲法を改正する手続きが制定され、3年後ぐらいには「改憲の提案がされてくるだろう」などと言われていた。
そのような時期に、アメリカの現実をみることが一つの力になると思い製作に踏み切った。また、連帯の皆さんと関わるきっかけは、2年前、第七芸術劇場で連帯の皆さんを紹介してもらい映画の共同製作を提案させて頂いたところ、共同製作が決まり製作をスタートさせることができたと述べ、最後に、この映画を一つの力にするためには「百万人がみた」というような運動にしていく必要がある。北海道では全市町村で上映してもらうように運動をしていく。大阪では連帯の皆さんが中心となって「百に一人はみた」というような上映運動に育てて欲しい、と訴えた。


戦争をさせない世論形成の起点に

武建一関西地区生コン支部執行委員長

つぎに挨拶にたった武建一関西地区生コン支部執行委員長は藤本監督との出会いは2年ほど前にさかのぼる。金儲けのためではなく世の中のためになる映画を撮っている監督がいるということを知らされ紹介されたことがきっかけ。


イラクでは、延べ4千人以上ものアメリカ兵の戦死者が出ている。また、多くのイラクの市民にも犠牲者がでている。戦争で犠牲を受けるのは、いつも民衆。戦争というのは最大の人権侵害だ。こういったことに反対の声を上げ、つねに挑戦している藤本監督と出会えたということは大変光栄である。また、この映画は全国で放映するということで共同製作者として携われたことを大変うれしく思っていると延べ、私ども組合は過去ベトナム戦争時に各職場で2時間の反戦ストライキを実行した。イラク戦争が始まったときもストライキを展開し、昨年の3月にもイラク戦争反対の2時間ストライキを38職場で展開した。そういった平和運動を積み重ねた歴史がこの映画を共同製作することにつながった。
アメリカは、自由民主義ということで徴兵制度をなくしたという。しかし、いまアメリカでどのようなことが起きているのか、この映画でも出てくるが、「戦争にいくことによって市民権や教育の機会が与えられる」とあまい言葉で若者を軍隊に誘因し、貧困層は「軍隊に行くしかない」というようなシステムをつくりあげていたのである。
63年前にあれだけ悲惨な思いをしたから、もう日本は戦争しないと楽観視する人がいるが、しかしそうじゃない。あのヒトラーのときもそうだった。第一次大戦で悲惨な経験をしたドイツも一気に独裁政権が出来上がって戦争の道へとひた走った現在、日本では社会格差が広がりそれに絶望した若者が秋葉原のような事件を起こしている。そのような状況下で、ヒトラーのようなファシズムが絶望した若者を心をつかみ国を右翼的に扇動して戦争の道に突入することはあり得るのだ。
この映画をみた人たちが、アメリカをみて日本を見直し「決して戦争を許さない」という世論を大きくするきっかけとなることにつながれば幸いである、と語った。


「アメリカばんざい」を観て  分会報告
   
アメリカに徴兵制は無いが、毎年多くの若者が志願して軍隊に入隊する。「軍隊に入ると資格が取れ、除隊後も各種保障や就職の機会も沢山ある」という甘い言葉に乗せられて入隊する多くの若者は教育や就職の機会に恵まれない貧困層の出身が多い。
非人間的な訓練を受け戦地で人殺しをし、仲間の戦死を目にした若者の多くは心身に何らかの傷を負って帰国する。除隊後、仕事も続かず町にも馴染めず、ホームレスとなって森に住む多くの戦闘経験者。経済大国のアメリカはホームレス大国でもありその3割が帰還兵だという。
この映画をみて、人殺しの道具にされて使い捨てられ放り出されるアメリカの若者たち現実を、アメリカに追随し、戦争をする国へ変わろうとする「日本の未来の姿」だと感じずにはいられない。
そして、こよのうな映画を共同製作した我が組織を誇りに思う。


「アメリカばんざい」第七芸術劇場上映スケジュール  <MAP
8月16日~22日まで(12:35~14:40終わり)
8月23日~9月5日まで(10:30~12:35終わり)
9月5日~12日まで(18:30~20:35終わり)

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