連帯ユニオン 近畿地方本部 関西地区生コン支部 近畿地区トラック支部 近畿セメント支部 労働相談-ホットライン
YouTube
 「ええかげんにせえ!警察・検察・裁判所」連続シンポジウム Ⅰ
反弾圧ネットワーク実行委員会


発刊にあたって

目に見える形で、1990年代から、時代状況あるいは経済的政治的仕組みが大きく変わってきました。冷戦が崩壊し、世界ではアメリカ帝国主義の露骨な戦争政策、グローバリゼーション、市場原理主義が押し進められ、日本では特に小泉がブッシュに追随して、戦争のできる国家・軍事体制(テロ特措法やイラク特措法による海外派兵の常態化、靖国参拝、改憲準備等)を進行させ、市場原理主義の日本的展開である「構造改革」が中小企業や農民や労働者を襲いました。
持つ者と持たざる者との格差が拡大し、社会構造が一層不安定化したのです。この流れに呼応して、激化する矛盾を政治化させまいとする公安警察・検察(そして、追認する裁判所)の治安管理強化が顕著になってきたのです。これは「国策捜査」と呼ばれ、たくさんの「事件」が作られていったのです。「国策捜査」とは、国家政策の転換を押し進めるために、転換に抵抗する勢力を象徴的に潰す目的で、従来なら違法行為として摘発されない事案を「事件」として作り、捜査・長期勾留・起訴・公判を通して、社会的抹殺をはかることです。
自衛隊官舎へのイラク戦争反対ビラ投函で逮捕・勾留され、二審で逆転有罪(住居侵入罪・罰金刑)判決の立川反戦ビラ事件は、市民がビラを配ることさえ刑事事件とする典型としてあります。また、関西地区生コン支部の5次に渡る弾圧は、市場原理主義と真っ向から対決する産別労組の産業政策(大企業の産業独占に、中小企業と労働組合が共闘して対抗する経済民主化運動)の成功に脅威を感じた国家権力による攻撃の典型としてあります。さらに、権力は朝鮮民主主義人民共和国の「核・ミサイル脅威」「泣敦問題」を煽って差別排外主義を蔓延させ、在日朝鮮人の当然の権利を抑圧しています。こうした「事件」が全国で関西で数多く作られ、平和運動や労働運動や人権擁護の闘いを抑圧しているのです。
しかし、世界は激動しており、アメリカ国内の経済的破綻はもとより、アメリカ帝国主義の露骨な戦争政策、グローバリゼーション、市場原理主義を許さない大きな潮流も形成されつつあります。日本も、参議院選挙における自民党の歴史的敗北で明らかな様に、安倍政権の「構造改革」と戦争できる改憲路線が否定されようとしています。また、この間の多くの反弾圧の闘いが、弾圧の背景をも撃っている成果もあります。国家権力が強大で労働者や中小企業経営者や農民を追い詰めているのではありません。今、資本主義の生き残りをかけた戦争政策や市場原理主義が破綻を見せ、階級対立の深化を前に、隘路に陥っています。
私たちは、「ええかげんにせえ!警察・検察・裁判所7.1全関西集会」を成功させ、関西の地で弾圧・抑圧されている各労働組合・団体・個人が一堂に結集し、反弾圧、戦争国家体制に反対するネットワーク作りを全国に発信しました。この闘いの一貫として、連続シンポジウムを取り組みます。
第1弾として、「狙われている労働組合」が10月12日に開催されました。
一読下されば、時代の争点と展望が明らかとなります。ご活用ください。

反弾圧ネットワーク実行委員会


 「ええかげんにせえ!警察・検察・裁判所」連続シンポジウム Ⅱ
反弾圧ネットワーク実行委員会


 発刊にあたって

日本の警察・検察はおかしい。最低限の基本的人権をあからさまに蹂躪している。裁判所にチェック機能はまったくなく、起訴内容を追認しているだけだ。こうした声があふれてきました。
昨年7月、「ええかげんにせえ!警察・検察・裁判所」と銘打って関西集会を開催したところ、主催者の想定を上回る参加をみました。そこで、公安化する日本の治安管理強化の実態を明らかにし、反撃のためのネットワークを作り上げていくために、連続シンポジウムが企画されました。
昨年10月に第1回「狙われている労働組合」が、今年2月に第2回「分断・差別をあおり、
くりかえされてきた弾圧に団結と反撃を!」が、共に250名を超える熱気あふれる仲間で開
催されました。ここで明らかなのは、今なお国家権力と組織的攻防を担える労働運動・部落解放運動・民族運動が集中的に弾圧に晒されていることです。
現在、時代の変化に際し、闘いの蓄積が切り崩され、国家権力の攻勢が続いているように見えます。その象徴が「国策捜査」です。国家政策の転換を押し進めるために、転換に抵抗する勢力を象徴的に潰す目的で、従来なら違法行為として摘発されない事案を「事件」として作り、捜査・長期勾留・起訴・公判を通して、社会的抹殺をはかることです。
世界では、アメリカ帝国主義の戦争政策が破綻し、多国籍企業主導のグローバリゼーションが世界中に格差をもたらし、サブプライムローン(低所得者向け住宅融資)破綻に伴う金融恐慌を呼び込みかねません。日本でも、労働者間の分断・差別化が激しくなり、派遣や請負、パートや期間工などの低賃金で劣悪な労働条件にある非正規労働者が賃労働者の1/3、1700万人います。さらに、働けど年収200万円以下の低所得労働者(ワーキング・プア)が、なんと1000万人も存在します。21世紀は、貧困が労働運動の中心的課題として浮上しています。階級構成の二極分解が鮮明になっています。
こうした状況下、国家権力は民族排外主義を煽り、部落差別を利用する、日本の歴史はそう教えています。この第2回シンポジウムで指摘されている様に、在日朝鮮人として被差別部落民として釜ケ崎労働者として生きれること、誇れること、そして、日本社会がそれを求めることが問われました。
権力は朝鮮民主主義人民共和国の「核・ミサイル脅威」「拉致問題」を煽り、アメリカの世界戦略の破綻をつくろう軍事再編を強行しています。戦争ができる体制と分断・差別は不可避的に結合されるのです。
私たちは、国家権力の多様な攻勢に屈し、情勢負けするヤワな団体・個人ではありません。関西の地で弾圧・抑圧されている各労働組合・団体・個人が一堂に結集し、反弾圧、戦争国家体制に反対するネットワーク作りを全国に発信しました。団結しよう!敵には反撃を!共に闘う仲間が、また、まだ見ぬ未来の仲間が、このパンフレットを活用されることを切望します。

反弾圧ネットワーク実行委員会


 
「ええかげんにせえ!警察・検察・裁判所」連続シンポジウム Ⅲ
反弾圧ネットワーク実行委員会


連帯労組関生支部などがつくる反弾圧ネットワーク実行委員会では、5月19日(月)18時30分~エルおおさか南館5階ホールにおいて、ええかげんにせえ!警察・検察・裁判所 連続シンポジウムⅢを開催。

今回のシンポジウムのテーマは「逮捕されたものはどう闘うか!逮捕された人をどう支えるか!G8を前に強まる弾圧に抗して」。7月に迫ったG8サミットを前に、治安管理・監視が非常に強化されている日本において逮捕されたときにどうしたらよいのか、また、「人質司法」と呼ばれる日本の現在の裁判状況と課題などを弁護士が講演。さらに、被弾圧者のパネルディスカッションも行われ、被疑者ノートの活用などにも触れた。

 


発刊にあたって

  私たちは、昨年7月の「ええかげんにせえ!警察・検察・裁判所」関西集会を契機に、公安化する日本の治安管理強化の実態を明らかにし、反撃のためのネットワークを作り上げていくために、連続シンポジウムを企画しました。
昨年10月、第1回「狙われている労働組合」、今年2月、第2回「分断・差別をあおり、くりかえされてきた弾圧に団結と反撃を!」そして、この5月に第3回「逮捕された者はどう闘うか!逮捕された人をどう支えるか!G8を前に強まる弾圧に抗して」が開催されました。
7月の北海道洞爺湖G8サミット(及び事前の大臣級会談)に対し、日本・世界の民衆による抗議行動や問題提起の取組が続いています。「先進資本主義国」の共同の枠組みこそが、多国籍企業主導のグローバリゼーション・市場原理主義をより一層進め、構造化された貧困や地球環境破壊を生んでいます。まさに元凶としてのサミットが、あたかも世界の貧困と自然破壊をくい止めるために努力しているという詐術(さじゆつ)・イカサマ・政治劇に対し、「もう一つの世界」をめざす者たちが、怒りを込めてサミットを指弾するのは当然とことと言えます。
そして、この時期に深部で繋がっているかの様に、貧困と差別が構造化され、権力による暴力支配が貫徹されている釜ケ崎において、労働者弾圧を契機に、連日の抗議行動が続いています。その中で、私たちの同志であり、第2回シンポジウムで発言者をつとめていただいた稲垣浩・釜ケ崎地域合同労働組合執行委員長が不当逮捕されています。
私たちは、関西の地で弾圧・抑圧されている各労働組合・団体・個人が一堂に結集し、反弾圧、戦争国家体制に反対するネットワーク作りを全国に発信しました。団結して反撃していこう!
同時に、労働者を「自己責任」や「選択の自由」の名でバラバラにし団結を破壊するもの、格差や貧困や差別を生み続けるものに向けて、行動しよう!
私たちは、国家権力の多様な攻勢に屈し、情勢負けするヤワな団体・個人ではありません。闘いを通してネットワークを広げていこう!
今回シンポジウムの内容は、多くの仲間にとってすでに織り込み済みの心得であるかもしれません。しかし、今一度、初心にかえって確認ください。また、新たに戦列に参加される方々は、是非とも、このパンフレットを活用されんことを訴えます。

反弾圧ネットワーク実行委員会


 「ええかげんにせえ!警察・検察・裁判所」
反弾圧7・1全関西集会実行委員会

■日時:7月1日(日)13時~  
■場所:中之島剣先公園

 
いま、労働組合の団結権・行動権が侵害されています。
良心的な市民及び市民団体の権利が抑圧されています。
在日朝鮮人の基本的人権が蹂躙されています。
全国各地で警察・検察・裁判所が一体となった「国策捜査」と「人質司法」による冤罪事件が頻発しています。警察・検察による人権蹂躙とそれを追認する裁判所の異常な姿は、戦前の警察国家化への危険な動きとなって安倍政権の憲法改悪=戦争国家づくりと深く連動しているのです。
被告12人全員無罪が確定した鹿児島の「選拳違反」事件(逮捕395日後に保釈)。自衛官官金へのイラク派遣反対ビラを配っただけで住宅侵入として75日間勾留。強姦などで逮捕・自白を強要され実刑判決(懲役3年)を受けて、服役後に無実とわかった富山県内の冤罪事件。否認を続ける家族を検察が呼び出し、自白を要求した高知の卓球少年団指導者の例。鈴木宗男議員の437日間勾留の例など。
これら事例は、検察と裁判所が一体となって「自白するまで釈放しない」として人権を蹂躙し、冤罪事件の温床となっています。
現在関西では、労働組合が生コン産業をより良くする当たり前の組合活動をしただけで、5次に及ぶ逮捕劇を繰り返して計12人の組合役員及び組合員を逮捕・起訴。警察や検察の作り上げた容疑を黙秘・否認すると、長期間にわたって勾留され、裁判所は一審で労働組合の産業別運動を否定して実刑判決を下しています。
また、朝鮮民主主義人民共和国の「核脅威論」を煽って在日朝鮮人への抑圧を強め、その子弟たちの学ぶ権利さえ奪おうとしています。公園に住む野宿者を強制的に排除する大阪市に抗議しただけで、組合委員長が「威力業務妨害」で逮捕され、7カ月も勾留されました。企業の不当な破産攻撃に対して、自主再建で闘う労働者の失業保険仮給付が「詐欺罪」であるとして逮捕されました。
憲法の基本理念である「基本的人権の尊重」「国民主権」「平和主義」が、国の政策を背景とした警察・検察による蛮行とそれを追認する裁判所によって踏みにじられているのです。
私たちは、忘れてはいけません。戦前に日本が無謀な戦争へ突き進んだ時、反戦を唱えるあらゆる人々が弾圧され、拷問によって命を落としたことを。すべての団体が弾圧によって解散させられ、戦争への道を止める勢力が皆無になったことを。現在の状況は、まさにこの戦前と酷似しており、過去の日本が戦争へと突き進んだ負の教訓を今こそ生かさなければならない時です。私たちの身近で起きている労働組合・市民団体・在日朝鮮人に対する弾圧や抑圧を「対岸の火事」として放置すれば、やがてすべての国民にその被害が及ぶことは明らかです。
私たらは、この日本を真に国民の基本的人権が尊重され差別や抑圧のない平和な国とするために、関西の地で弾圧・抑圧されている各労働組合・団体・個人が一堂に結集し、反弾圧、戦争国家づくりに反対する新たなネットワークづくりを全国に発信します。
この取り組みが、憲法改悪・戦争できる国家づくり・治安弾圧を強める自・公政権に対する反撃の「のろし」となり、関西から全国に広げるよう多くの方々の贅同と参加を呼びかけるものです。


反弾圧7・1全関西集会実行委員会



連帯ユニオン議員ネット