美浜原発に緊急現地行動に、集まる。関西電力が7月に美浜原子力発電所(福井県美浜町)で次世代型原子炉への建て替えに向けた地質調査などを再開すると発表したことを受け、7月30日、「老朽原発うごかすな!実行委員会」などの市民団体が脱原発を訴えるデモを行い、調査の即時中止を強く訴えました。 |
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関電は、7月22日、美浜原発敷地内で次世代型原子炉の建設を見据えた地質調査などを再開すると発表。これは、既存原発の運転期間延長に加え、新たな原発建設への動きを示すものであり、福島の事故を経験した国民にとっては重大な意味を持ちます。政府の「GX推進」の名の下、電力会社が原発の再稼働や新増設に舵を切る現状に、地域住民や多くの市民から強い懸念が高まっています。
カムチャッカ沖地震- 日本にも多大な影響
この日の朝、日本から約2500キロ離れたカムチャッカ沖で発生した未曽有の巨大地震による津波が、日本列島の太平洋沿岸にまで到達し、大規模な避難騒ぎを引き起こしました。幸い大きな被害はなかったものの、これは地球規模の自然災害が地理的距離を超えて影響を及ぼす厳然たる事実を突きつけました。日本は地震多発地帯であり、活断層だけでなく遠方からの津波リスクも常に存在します。美浜原発は内陸に近いとはいえ、大地震による送電網の寸断や冷却機能喪失といった事態が起きれば、取り返しのつかない大惨事につながる可能性があります。今回のカムチャッカ沖での出来事は、原発の安全性に対する過信を捨て、あらゆる事態を想定した対策と、根本的に原発に頼らないエネルギー政策の必要性を改めて認識させるものです。
美浜原発は過去に死亡事故も起こしており、老朽化によるトラブルも頻発。敷地内での新たな調査は極めて重要であるにもかかわらず、住民への十分な説明責任が果たされていません。これは関電の安全意識の甘さを浮き彫りにしています。
市民の怒りの声と負の遺産
今回のデモには、県内外からおよそ70人の市民団体メンバーが参加しました。参加者たちは美浜町にある関電原子力事業本部前で抗議集会を開き、森望社長ら宛てに、新増設のための調査中止を求める申し入れ書を職員に手渡しました。その後、「原発増設ゆるすなやめろ!美浜での地質調査」と書かれた旗を掲げ、美浜町役場までデモ行進を行い、原発建て替え調査への反対を強く訴えました。
原発の新増設や運転期間の延長は、莫大な建設費や維持費、そして事故時の賠償や廃炉費用など、市民負担を将来に押し付けます。また、原発依存のエネルギー政策は、再生可能エネルギーへの転換を阻害し、持続可能な社会の実現を遅らせる要因にもなりかねません。
私たちは、労働者の雇用安定と生活を守る立場から、安易な原発の新増設や老朽原発の運転継続には断固反対します。福島の悲劇を繰り返さないためにも、安全を最優先し、再生可能エネルギーへの積極的な投資と技術開発を通じて、真に持続可能なエネルギー社会を構築すべきです。
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