基地建設反対の大きな一歩を踏み出そう

 

2025岩国行動スタート集会

8月1日、エルおおさかで「2025岩国行動スタート集会」が開催され、平和を求める市民や労働組合員が参加した。集会では、急速に進む岩国基地の強化と、日本各地で進行する戦争体制づくりに強い危機感が示され、12月13から14日に予定されている「岩国行動」に向けて岩国・反戦労働者反戦交流集会実行委員会の結成と情勢認識の共有が行われた。

 

岩国と呉で進行するさらなる軍事拠点化

講師として招かれた「ピースリンク広島・呉・岩国」世話人の新田さんは、近年の基地機能の強化が日米一体の戦争準備に直結していることを詳細な資料と写真をもとに報告した。呉では日鉄跡地を防衛省が取得する動きが強まっている。発表されている複合防衛拠点の整備案では、無人機製造施設や海上輸送群の拠点化が進むことが読み取れる。岩国基地には米海軍の最新鋭F35C戦闘機やCMVオスプレイが配備されるなど、その実態は「アジア太平洋の戦闘拠点化」とも言える状況であると訴えた。
新田さんは、防衛省の計画が住民無視のかたちで進められている現状を批判した。「自治体の理解を得る」という政府の言い分は、実質的には住民の声を聞かない姿勢の表れであり、「説明責任の放棄」だと厳しく指摘した。岩国市や呉市では議会の多数が防衛拠点化に賛成を表明し、市民意見は黙殺されているという。

全国各地ですすむ戦争に向けた準備

また新田さんは、佐賀空港へ隣接した陸自駐屯地へのオスプレイ配備、陸自出雲駐屯地での偵察戦闘大隊の新設、鳥取県の美保基地への空中給油機の追加配備など、西日本各地で協力にすすめられる基地強化についてレクチャーした。
沖縄を再び戦場(いくさば)にさせない実行委員会の西川さんは、宮古島を訪れ弾薬庫の増設や電子戦部隊の展開などが進められ、南西諸島全体が「対中国有事」に向けた前線基地化の様相を呈していることを報告した。また、京都の祝園(ほうぞの)でも弾薬庫建設が進み、長射程ミサイルやトマホークを保管することが目論まれていると報告した。

20年目の岩国行動 全国へひろげよう

岩国行動を共催するAWC日本連の永谷さんは、「岩国行動」の歴史と意義を提案した。2006年の岩国住民投票を契機に始まった岩国行動は今年で20回目を迎え、通年の取り組みや全国ネットワーク構築の重要性が年々増している。
地元ではいまも月3回、米軍住宅が建設された愛宕山跡地で「見守りの集い」が続けられており、市民による監視と記録が岩国の実態を可視化している。韓国・フィリピン・アメリカなど、海外の反軍事化運動との国際連帯の意義にも言及され、今年の岩国行動では各国からの代表も招いて国際連帯集会を開催する予定だ。平和への思いと怒りを行動に変える場として、岩国の闘いが引き続き全国の運動をつなぐ重要な役割を果たしている。
永谷さんは最後に「いまの動きを止めることは簡単ではない。しかし、声をあげる市民がいることで、行動することができる。誰かが行くことで、次の一歩が生まれる」と語り、12月の岩国行動への広範な参加と支援を呼びかけた。

 

 


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