第46回  5・15 沖縄平和行進

5月12日から14日にかけて、沖縄平和運動センターの呼びかけで「ピースアクション2023 5・15平和行進」が沖縄で開催された。平和行進は、沖縄復帰の日である5月15日に合わせて、平和憲法下の日本に復帰したにも関わらず、在日米軍基地の70%が押し付けられている現状を問い、平和を求める行動である。連帯労組としては全国から5名の仲間が一連の行動に参加した。

5・15 沖縄平和行進

沖縄の「本土復帰」を問う!

11日、那覇市内のホテルで全港湾・全国一般・連帯労組の三単産で、三単産結団式が開催された。各労組代表が挨拶し、その後、全港湾の鈴木中央執行委員長が講師をつとめ「労働運動と平和運動」というテーマで学習会が開催された。鈴木委員長は、欧州における市民革命からAIによる第四次産業革命までを幅広く語った。
その後、全港湾沖縄地本の山口委員長が沖縄地本の闘いを報告した。沖縄地本では、民間の港を軍事利用させない取り組みが行われている。また、労働組合の組織率を高め、企業間の競争を抑止する重要性が説かれた。

自衛隊の配備強化

12日、平和行進の全国結団式が開催された。第一部で名古屋学院大学教授の飯島滋明氏が「南西諸島・九州での自衛隊配備・強化は『日本を守る』のか」と題して講演。「南西諸島」への自衛隊基地の配備増強や米軍が日本に戦争を肩代わりさせようとしていることなどを、分かりやすくレクチャーした。
第二部では、平和行進実行委員会共同代表の上里善清氏、平和フォーラム共同代表の勝島一博氏らが挨拶した。飯島氏、上里氏、勝島氏は3人とも、台湾有事が煽られ沖縄や「南西諸島」が再び戦場にされるのではないかという強い危機感を表明した。

2コースに分かれ平和を訴えて行進

13日、南部と中部の2コースに分かれて平和行進が実施された。私たち三単産は沖縄地上戦の傷跡が色濃く残る南部コースの先頭部隊として参加した。約750人の行進団は、青年部組合員を中心として力強いシュプレヒコールを上げながら、南部地域を練り歩いた。
午前中、右翼街宣車の妨害がわずかに見られたが、行進団は団結を守り11キロの道のりを踏破した。米軍基地が集中する地域を行く中部コースでは約1200人が参加。8台以上の右翼街宣車が行進団を妨害し参加者を罵倒した。翌日の沖縄タイムス朝刊では「聴覚機能に異常をきたす」とされる107デシベルの騒音が記録されたと報じている。メディアが右翼によるデモ妨害を許さない姿勢を示していることに頼もしさを感じた。

仮想敵国を威嚇する敵基地攻撃

14日、1400人の参加で県民大会が開催された。平和行進実行委員会共同代表で沖縄県議会議員の比嘉京子氏は、沖縄県議会で採択した意見書を国に提出したことを報告。意見書は安保3文書に盛り込まれた敵基地攻撃能力保有について「相手国の報復を招くのは必至で、沖縄が再び標的とされるとの不安が県民に広がっている」と強調している。比嘉氏は、戦争を起こさせないための意見書を各地方自治体でも出していく運動を提案した。県民大会を終え5・15平和行進の全日程を終了した。

闘う現地を体験!

15日、我々連帯労組の5名は、辺野古新基地建設が強行され日々攻防が行われているキャンプ・シュワブゲート前を訪れた。
ゲート前では、ダンプによる資材の搬入を阻止する闘いが行われていた。平和行進参加者をはじめとする労働者市民約200人が参加した。座り込みを継続する現地の方々とともにゲート前に整列した。この日は久々の大行動とのことで、通常の5倍の機動隊が投入された。機動隊は、座り込み参加者を排除、ダンプの通路を確保し、資材の搬入が強行された。辺野古新基地建設反対の民意は何度も示されてきた。暴力で人々を排除し、戦争へと突き進むこの国の縮図が辺野古にはあった。

 

 


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