部落解放大阪青年共闘合宿

人権のふるさとで差別問題を学ぶ
2月4日~2月5日、部落解放大阪青年共闘合宿が行われ、全日建、自治労、JP労組、情報労連、解放同盟、大阪教組のメンバーが参加しました。

平和と人権の確立が部落解放運動の原点
一日目は、奈良県御所市柏原にある、水平社博物館を見学しました。
水平社は、1922年3月3日に京都岡崎公会堂で「人の世に熱あれ、人間に光あれ」と高らかに人間の尊厳と平等を謳いあげて、柏原の青年たち(西光万吉・坂本清一・駒井喜作など)が中心となり、全国の人々に呼びかけ全国水平社が結成されました。
この水平社博物館は、平和と人権の確立をめざす部落解放運動の原点であり、1998年に全国水平社の発祥の地である、御所市柏原に水平社の歴史と、差別と闘い道を切り開いた先人たちの足跡、意志を伝えることを目的として開館し、2022年3月3日に水平社創立100周年事業としてリニューアルされました。

さまざまな角度から差別問題を取り上げ
館内には、水平社や部落解放運動の歴史を伝える5万点を超える所蔵資料から厳選された資料(水平社宣言や網領、決議など)が展示されてあり、アニメ「ワンピース」や「鬼滅の刃」のワンシーンやレゲエ歌手ボブ・マーリーやロックバンドのザ・ブルーハーツなどの人権の本質を伝えた描写がある作品の歌詞が紹介されていました。 また、部落差別だけでなく、アイヌ民族が直面する問題や女性の人権・LGBTQなどの性的マイノリティーといったさまざまな問題も展示されています。
ファンタビューシアターでは、熱気に溢れる全国水平社創立大会のようすが再現され、とても分かりやすく、水平社の歴史や運動を学ぶことができました。

思い込みや偏見が差別的思想を生む
二日目は、奈良市登大路町にある奈良県人権センターで、部落解放同盟大阪府連青年部が考案、作成した「ドナイシマッカゲーム」をグループに分かれて行いました。
この「ドナイシマッカゲーム」とは、お題「あなたは被差別部落出身者です。将来を考えているパートナーと付き合って1年になりました。自分が部落出身者であることをカミングアウトしますか?」に対して当事者の立場になって、YES(カミングアウトする)、NO(カミングアウトしない)のカードを出し、なぜその答えなのかを議論するゲームです。
この他にも色々なお題があり、それぞれが自分の意見を述べ、議論しながら部落差別問題について考えることができ、人はそれぞれ考え方が違い、そういう考え方もあるのだと気づかされました。
今回の合宿で色々学ぶことができましたが、差別問題は、世界的な課題であるのはもちろん、日本国内には、部落差別以外にも性別や年齢・障がい者・人種・民族・宗教などあらゆる理由のもとさまざまな差別が存在しています。
このような、あらゆる差別をなくすためにも、自分の思い込みや偏見に気づき、無関心にならずに、私たち一人ひとりが人権問題に向き合い、地域や職場などさまざまな場所で人権について学び、正しい知識を次世代に伝えていくことが必要です。


水平社博物館   ホームページ  地図 リーフレット


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