関生太鼓


さいなら原発びわこネットワーク総会&記念講演会

2月12日、滋賀県教育会館で「第12回 さいなら原発・びわこネットワーク総会と記念講演会」が開催された。原発廃炉を目指す多くの仲間が結集した。

老朽原発を再稼働させないためにも
総会は、峰本氏の司会で開催し岡田氏を議長に選任。昨年度の総括、今年度の方針を稲村事務局長が提起した。1450万人の命に関わる若狭15基の原発をなくすことを方針に掲げ、3・11びわこ集会、3・21関電包囲集会を皮切りに行われるリレーデモなどを成功させ、今後再稼働が予定されている老朽原発高浜1・2号機の再稼働を阻止する取り組みの継続を参加者全員で確認した。

昨年末大阪地裁で運転禁止の仮処分
記念講演では、多くの原発裁判を手がけている井戸謙一弁護士が「若狭から老朽原発をなくすために」というテーマで開催された。
講演では、1原発の現状と司法の動き 2老朽化問題 3原発の利権構造と関電の腐敗 4被爆安全神話との闘いの4つの論点から講義。司法問題では昨年12月大阪地裁で却下された美浜3号運転禁止仮処分裁判について詳しく説明を受けた。

健康被害を訴えた被災者を加害者へ
裁判のなかで関電は、設置許可基準規則解釈4条5項二号⑥に明記されている震源が敷地内に近い場合に行わなければならない配慮について特別な配慮はしておらず、また美浜原発においては「震源極近の特別配慮をする必要がない」と述べている。
関電腐敗問題では、福島原発事故後賄賂など不適切な金の流れが急激に増加している事実が述べられた。
深刻な問題は、被ばく安全神話が崩壊したこと。福島原発事故では住民が少々被ばくしても健康被害は生じず、健康被害はないということにしている。また、健康被害を主張する者は福島復興に水を差す風評加害者だとして被災者同士を分断していることである。
事故当時の福島では、『調べない』『情報を与えない』『子どもにヨウ素剤を与えない』として、累積100マイクロシーベルト以下いう文言を意図的に年間100マイクロシーベルトに書き換え流布するものまで現れている。
日本の公害規制は、福島原発事故以前には放射性物質は控除されていたが2012年に改正された環境基準法で控除を除外されている。しかし、その基準は制定されていない。

理想の数値を公表
環境基準の考え方としてガン発症者が10万人に一人の生涯リスクレベルにするとしているが、現在公表されている年間20マイクロシーベルトでは10万人に7000人が発症するとされている。これを一人にするには年間0・2マイクロシーベルトにまでおさえなければならない(国際放射線防護協会)という。この数字は、あまりにも現実的なものではなく、まるで絵空事のようだ。
最後にまとめとして、司法に原発再稼働のハードルを下げさせないためには市民運動が必要である。腐敗の告発や株主としてもの申すのも一つである。一つひとつの取り組みの積み重ねが原発の全廃への道を切り開くと語った。


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