「フツーの仕事がしたい」予告編 YouTubeより

『フツーの仕事がしたい』学習上映会開催

12月26日、学働館・関生で映画『フツーの仕事がしたい』(土屋トカチ監督)の学習上映会が開催された。40名の組合員参加のもと、土屋トカチ監督と連帯中央本部の小谷野書記長を迎えて開催された。
 
労働条件の改善を求めて立ち上がる
映画『フツーの仕事がしたい』は2006年にバラセメント運転手の皆倉(かいくら)信和さんが劣悪な労働条件の改善を求めて連帯ユニオンに加盟した闘いを描いたドキュメンタリーで2008年に公開された。 主人公の皆倉さんは2019年10月に心筋梗塞により享年49歳という若さで逝去された。仕事中にセメント出荷基地で倒れているところを発見されたということである。

今回、この映画の上映会を改めて開催することになったのは、連帯ユニオンの仲間として、遅ればせながらも皆倉さんを追悼するためである。皆倉さんが亡くなった2019年10月、関生支部はその一年前から始まった大弾圧の影響をもろに受け大混乱の中にあった。恥ずかしいことだが、皆倉さんの訃報は組合内で共有されず、死を悼むことができなかった。 昨年の定期大会で新体制が確立し、新たなる闘いを始めた今だからこそ、改めて仲間の死を悼み、闘いを振り返る機会を持ったのである。
上映会冒頭、皆倉さんの死を悼み参加者全員で黙とうを捧げた。
続いて映画の上映が始まり、時を超えて皆倉さんの闘いが組合員の眼前に鮮やかに蘇る。会場からは「あー、この時いったなあ」など、かつての闘いを思い出す声も聞こえた。

闘争後関東屈指のオルガナイザーへ

上映終了後、土屋トカチ監督と小谷野書記長からそれぞれ挨拶をいただいた。
土屋監督からは、映画撮影時、はじめは頭に綿埃をつけて頼りない印象だった皆倉さんが闘いのなかで変わっていったこと、土屋監督自身も撮影中に暴行を受け、闘いの当事者になっていったことなどのエピソードが紹介された。
小谷野書記長は、映画の後の皆倉さんについて、大病をわずらっていたにもかかわらず、関東支部でも指折りのオルガナイザーであり、身長が小さい人であったけども、まさに小さな巨人であったということが報告された。

映画『フツーの仕事がしたい』は時を超えて、私たち闘う労働者にエールを送ってくれる。大弾圧下で長期の闘いを強いられる組合員参加者からも、「元気をもらった」「前に見たことあるけど今見たら感慨深い」など感想をもらった。初見の方はもちろん、ご覧になられたことのある読者の皆さまも、今一度見返してみてはいかがでしょうか。

 

あらすじ
皆倉信和さん(当時36歳)は、根っからの車好き。高校卒業後、運送関係の仕事ばかりを転々とし、現在はセメント輸送運転手として働いていた。しかし、月552時間にもおよぶ労働時間ゆえ、家に帰れない日々が続き、心体ともにボロボロな状態。 「会社が赤字だから」と賃金も一方的に下がった。生活に限界を感じた皆倉さんは、藁にもすがる思いで、ユニオン(労働組合)の扉を叩く。ところが彼を待っていたのは、会社ぐるみのユニオン脱退工作だった。生き残るための闘いが、否が応でも始まった。 

 

 

 


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