ノーモア尼崎事故・命と安全を守る７・４集会

７月４日、ＪＲ尼崎駅前にある小田南生涯学習プラザで、ＪＲ福知山線尼崎脱線事故から15年「ノーモア尼崎事故・命と安全を守る７・４集会」を開催しました。

冒頭、司会者から「ＪＲ西日本は、事故後に入社した社員が半数を超えており、事故を風化させないためにもこの集会を継続していくことが大事だ」と報告されました。
記念講演では、「鉄道業務における業務外注化と労働問題」「鉄道事情の労働・安全問題と外注化」をテーマに桐生隆文さん（ＪＲに安全と人権を一株主・市民の会）からお話しを聞きました。

民営化で利益優先する体質へ
国鉄時代は、駅務・建物管理・保線業務など鉄道事業にかかわる全てのことは社員が行っていました。しかし、民営化で収益を優先し、コストの掛かる業務の外注化を推し進めたため、鉄道事業の安全と労働にもたらす危惧すべき現実が露わになりました。

一つは、事故が発生したときに復旧までに時間が掛かることです。ＪＲ西は双方向乗り入れのダイヤを汲んでいること。（環状線に和歌山や奈良から電車が乗り入れています）一旦事故が起きれば一斉に運行が止まってしまうのです。

二つは、外注化が促進されてＪＲ西日本の社員が外注先社員に直接業務指示を行うという偽装請負の法違反があり、現場作業するときに社員と外注先社員との意思疎通もできないことです。現場で初対面の時もあり業務に支障が出ています。

三つは、外注化によって技術力と経験・知識不足が個々の事故に対応出来ないことです。

四つは、外注先会社の労働条件が最低賃金に張り付くぐらい低賃金であり、外注社員の入れ替わりが多く技能が付いていけないことです。また、ＪＲ内でも非正規契約社員が増え実務経験のないため事故への対応ができません。

「ＪＲ西日本内における鉄道業務の労働・安全問題は、尼崎事故を教訓にして見直されるべきだ」と締めくくられました。
そのあと、鴫野駅での転落防止対策、ＪＲ北海道のローカル線廃止問題、水道事業の民営化、関西地区生コン支部弾圧事件報告、ＪＡＬ闘争団の訴えなど行い集会は終了しました。

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