明文・実質改憲の同時進行に「NO」 ― 治安管理に反対するシンポジウム
新型コロナウイルス問題に便乗した安倍政権による緊急事態宣言を阻止するために、第8回 戦争と治安管理に反対するシンポジウムが「STOP!安倍の改憲暴走」と題して東京・南部労政会館で約100名の参加で開催された。
コロナ問題で集会自粛が呼び掛けられるなか、万全の体制で実施されたこのシンポジウムには、主催実行委員会の努力が感じられた。
改憲は独裁者が支配できる
第1セッションでは、高山佳奈子さん(京都大学教授・刑法)が改憲・緊急事態条項批判を中心に改憲は必要ない理由を解説。自民党の改憲案は独裁者が支配できるようになっていることを訴えた。
引き続き、鵜飼哲さん(一橋大学名誉教授・フランス現代思想)は、強行される五輪開催と治安管理として、安倍首相が「復興五輪」と称して福島が復興したかのようなメッセージを世界に発信しようとしていることについて、誤った情報を世界に発信することは許されない。反五輪運動で弾圧逮捕されたメンバーに対し警視庁は生体認証の試料採取まで行っていることを批判した。そして、「テロリズムから守る」を口実にオリンピックを強行しようとしていることの発言があった。
その後、池田五律さん(戦争をしない!させない!練馬アクション)のアピールがあり、第2セッションに入った。
執行猶予受刑者への監視の強化が議題に
迷走する法制審議会と題して、山下幸夫弁護士(日弁連刑事法制委員会)からは、執行猶予の保護観察付きなど刑罰を受ける人への強化議論が法制審議会で行われていることなどの報告があり、山中雅子さん(心神喪失者等医療観察法を許すなネットワーク)のアピールがあった。
労働組合の武器は団結し行動すること
3セッションでは異様な関生弾圧を跳ね返せと題してスカイプ中継で毛塚勝利さん(中央大学名誉教授)、永嶋靖久さん(関生弁護団)、関生支部から報告した。毛塚先生からは労働法学者として、組合活動への刑事訴追の異常さ、産別・職種別組合の団体行動への無理解さなどを言及された。
まだまだ、知られていない関生弾圧の違法性を広げていかなくてはならないと参加者から大きな声があり、今回の弾圧の異様なやり方、露骨な国家的不当労働行為などまさに戦前の治安維持法下の特高警察が関生を攻撃しているかのようだ。そのような状況を参加者で確認できた。
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