震災がれきの広域処理を考える学習会
ガレキ受け入れの危険性とは
10月16日、此花区民ホールで「震災がれきの広域処理を考える学習会」が開催された。大阪府・大阪市は、東日本大震災で出た岩手県のがれきの受け入れを表明。11月にも放射性物質が付着したがれきを此花区舞洲工場で試験焼却し、その焼却灰を北港に埋立てる計画だ。
学習会では、はじめに震災体験者の女性からの報告があった。
その中で、原発から220キロ離れて暮らしていた自分と子どもに次々と体調異変が起こり、国が安全を発表していた長野県に避難。しかし、体調はさらに悪化した。それに疑問を感じ、子どもが遊ぶ土壌の調査を自ら依頼したところ400ベクレルパーキログラムもあることが分かり、関西に引っ越してきたという。
さらに、国が発表する情報には隠蔽部分や操作されたものがあり、「安全だ」という報道を鵜呑みにする事の危険性が訴えられた。
阪南大学下地准教授の学習会では、「広域処理」について
① 無計画な汚染の拡散
② 有害物質を含むがれきの焼却処理・埋立処理の危険性
③ 低線量内部被曝の危険性
④ 莫大な輸送費を使うことでかえって復興を妨げる危険性があること
などの問題点が上げられた。
先に試験焼却を行った北九州の小学校では、試験焼却の翌日に6名の生徒が体調不良を訴え保健室に行き、内1人が発熱。その後も4人が鼻血を出し、帰宅後の生徒5人がさらに鼻血を出した、と同小学校の先生が証言している。
そして、焼却と埋立で広がる汚染の危険性には、排気や排水からの漏洩や焼却炉内汚染による労働者の被曝などがあるとし、国の誤った方針を変えさせる必要性を訴えた。
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