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教育部では、月に一度開催する幹部教室を通じて、執行委員のレベルアップに力を入れています。今月のテーマは「原発問題」です。

危険な原発は日本にいらない!

9月27日、協同会館アソシエにて阪南大学准教授の下地真樹先生に「原発問題」の学習会を行っていただきました。原発の仕組みや危険性などについて、わかりやすく話されました。そして、「危険な原発は日本にはいらない」原発反対運動を促進しようと提起されました。


 
  原発の仕組みは単純=「やかん」と同じ原理

田淵教授
熱弁をふるう田淵教授
(7月26日幹部教室)

原子力発電の仕組みは、石油を燃やしている発電所となにも変わりません。お湯を沸かしてタービンを回しているのです。京都大学の小出先生は「やかん」と表現しています。やかんでお湯を沸かすと蒸気が出て「ピー」と鳴りますよね?蒸気機関は、お湯を沸かして蒸気が噴出する力でタービンを回し、電気をつくる。原発は核分裂で発生した熱でお湯を沸かしてタービンを回して発電するという単純で初歩的な仕組みです。
 
半世紀以上前の構造

原子炉内の核分裂のコントロールは最先端かもしれませんが、その仕組み自体も半世紀以上も前に考えられたものです。
発生した熱のうち、石油だと6割~7割は電気に変わります。残りの3~4割はまわりを温めて終わりです。原発は、出した熱はものすごく大きいけれど、電気に変わるのは3分の1だけです。残り3分の2はまわりを温めるので冷やさなければなりません。よって、ずっと水を循環させています。この水も冷やさなければならないので海から水を引っ張り、熱は外に捨てるのです。

海に多大な影響が!
原発の周辺では、海の温度が上がります。海水温が1度上がるとそこに棲む生物が全て変わると言われていますが、原発によって5度から6度も上昇するので多大な影響があります。
 
原子炉は止まらない、 一日放置すると危険
火力発電所は完全に止めることができます。しかし、原子炉は、基本的に止まりません。しかも、原子炉は核分裂反応をさせていて、大量の熱が出ています。
さらに、核分裂を止める操作をしても熱は出続けます。核分裂がおさまるまでに相当時間がかかるためです。止めた後も非常に高い熱が出続け、一日放置すると原子炉が全部溶けてしまいます。 

放射性物質が飛散し健康を破壊し続ける  
原子炉を冷やすためには水を循環させなければなりません。循環させるためには電気が必要です。しかし、原発が壊れたら循環させるための電気も止まってしまいます。そのようなときのために外から電気を供給する装置があるのですが、それが地震で全て壊れてしまったのです。非常用発電機も津波ですべて壊れてしまいました。これが「全電源喪失」という状態です。



福島第一原子力発電所事故の例

この段階では、人間にできるのは冷やすことだけです。核分裂によって熱を出すのは自然の原理なので、原子力発電所は急には止まれないのです。
そして、放射性物質によって水・空気・土が汚染され、放射性物質が広がり、長い年月をかけて私たちの細胞を壊し、健康を破壊し続けるのです。


福島第一原子力発電所事故 - Wikipedia

福島第一原子力発電所事故直後の高解像度写真 Cryptome

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