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佐野有美さんのプロモーションビデオ 歩き続けよう


佐野有美さん「車椅子のアーティスト」~あきらめない心~

10月26日、ホテルアウィーナ大阪で行われた車椅子のアーティスト佐野有美さんの講演会に参加しました。講演は「私があきらめない心を語るなら」がテーマでした。有美さんは愛知県出身の23歳の女性で、先天性四肢欠損症で産まれつき両腕と右足がなく、左足も指が3本というハンディキャップを抱えながら多くの困難を克服。次々と新たな可能性に挑戦し、夢を実現し続けています。
 
私は、講演を聞くまで、計り知れない不自由さだけを想像していました。けれど、小学校3年生の時に水泳の授業で何度も溺れかけながら独自の泳ぎ方をあみ出し、100メートルを泳ぎ切ったという話を聞き、本当に驚きました。
100メートル泳げた時、有美さん自身も信じられなかったそうですが、「危険すぎる」と反対していたみんなから大きな拍手と歓声を受けた時、心の底から痛感したのが「あきらめない心の大切さ」だったとのこと。何事も「出来るのか、出来ないのか」の前に「やるのか、やらないのか」であり、まず行動を起こすことが大切だと感じたそうです。

その後、学生時代から得意だった詩が認められ、歌うことをすすめられて歌手に挑戦。今まで「ありがとう」を言うばかりだった自分が、周りの人から「元気をもらいました。ありがとう」と感謝の言葉を受けた事に感激したそうです。

有美さんが最も辛かったのは、「なぜ、自分だけが働けないのか」と思い悩み、自分の障がいが悪いと考えて苦しんだ時期。けれど、今までの自分を振り返った時「あきらめなかったからこそ色んなものにチャレンジして夢を叶えてきた。ピンチはチャンスであり、頑張り続ける事で未来は変えられる」ということを思い出したのです。そしてワープロ検定に合格して就職。そこでもあきらめることなく夢を実現しました。

また、「今後も自分に出来ることは積極的にやっていく。そうすれば、新たな夢が生まれるから」と笑顔で目標を語ってくれました。
そして、大切な4つの言葉を教えてくれました。「ありがとう・笑顔・支え合い・絆」です。有美さんは、日常生活で着替えや食事や化粧などほとんどのことが出来ますが、どうしても出来ないものもあります。たった1人でのショッピングに挑戦した時、商品を受け取ったり、お金を支払う事ができませんでした。その瞬間、いつも何気なく隣に居てくれる家族や友人の支えやありがたみををより深く感じたそうです。

「ありがとう」の反対は「当たり前」だと有美さんは言います。当たり前になってしまうのではなく、ありがとうという感謝の気持ちを笑顔で伝える。そして相手が困っているときに支えていく。その支え合いから生まれるのが絆だと教えてくれました。
今回の講演会は、私たちが日常の生活で埋もれがちな大切な物を、改めて考えることのできた貴重な時間でした。


参考

佐野 有美(さの あみ)さんの著書+CD 
Amazon
 試聴用サンプルも有ります

佐野有美 オフィシャルブログ 「笑顔は最高のおしゃれ」

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