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生コン会社で働いていた山川さん(仮名)は2008年9月に体調を崩し、出荷も無かったのでトラックの中で休んでいたところ、社長は業務をサボっていると勘違いし「解雇通告」をしてきました。
もともと社長は「労働者は働いてナンボや!仕事があれば何でもやらせる」と高圧的な態度で業務指示する体質でした。時には工場の清掃作業のみならず、社長宅の庭木を剪定(せんてい)させる事も押しつけていました。とんでもない社長の傲慢ぶりに山川さんは組合加盟を決意し、2008年11月に神戸地方裁判所へ解雇無効の地位確認訴訟を提訴し、翌年09年10月に「勝利判決」を勝ち取りました。


しかし、社長はそれを不服として大阪高裁へ控訴。そして、7月に、二審の大阪高等裁判所においても地位確認の判決が下りました。一審の神戸地裁が下した判決を支持するという、組合側全面勝利の判決が下り、社長は上告を断念せざるを得ず8月に「確定」し、公的機関からも「不当解雇」が厳しく断罪されました。

数日後、会社の弁護士から「職場復帰」の連絡が入り、社長からも直接「明日から仕事に出てこい」と連絡がきました。翌日、意気揚々と出勤すると「社前で交通整理しとけ」という社長命令を伝達され、直ぐに山川さんは組合と連絡を取りました。組合は、抗議を行なうとともに山川さんを帰宅させ団体交渉を申し入れました。期日まで連絡がなかったので会社へ抗議行動に行くと、社長は「団体交渉はする」と返事した為、9月6日に開催しました。 その席で社長は、「運転手では戻さない!」と明言してきましたが、最終的に「運転だけではなく何でもやってもらう!オールラウンドで仕事をしてもらう。○適マークが無くて仕事が無いことは知ってるやろ!」と態度を変化させた事を受けて、組合側は「他の従業員と平等に仕事をさせる事」を念押しして職場復帰を確認しました。

本人にとっては多少の不満は残るものの、見事に職場復帰を果たしました。  これは単に山川さん一人だけの小さな勝利ではありません。地域の経営者や労働者に「簡単に労働者の首は切れない」ということを、改めて知らしめた大きな勝利です。
笑顔で職場に無事復帰の山川さん
連帯ユニオン議員ネット