春闘最前線 rentai-union
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■生コン 要求前進、勝利へ全力
3.15 自動車パレード

09春闘は、昨年までの5労組共闘が2グループに分かれた。
一方は大企業の財源による大幅賃上げ・労働条件向上を求める3労組(産労・全港湾・連帯)。もう一方は、セメントメーカーのスピーカーとなって大企業の無策のつけを中小企業と労働者に犠牲転嫁する2労組である。

大企業の収奪苦しみの原因-経営環境改善へ専業各社が決意
経営難に直面する中小専業各社に対し、私たち3労組は、セメントメーカーやゼネコンによる収奪こそ苦しみの原因であることを明確に指摘。個社間の過当競争により自滅の道をたどった過去の過ちをくりかえしてはならないと訴えた。

私たち3労組は3月30日、大阪駅前第3ビルにて第4回集団交渉を開催。経営側は、専業主導で業界再建へ踏み出す意思を明示し、本交渉で確認した12項目を3月31日開催の広域協組理事会へ提起すると約束。働く者の視点から産業政策を立案し、集団的労使関係を通じて実現する「産業政策運動」の発展により、生コン業界は大企業支配からの自立へ向けて大きく舵を切りだした。
具体的には、
①限定販(※)は、4月1日をもって廃止する
②ブロック対応金( ※ ※ )は、4月1日をもって廃止する
③土曜稼働および袋洗いは、07・08春闘協定を遵守する
④4月1日から値戻し(14800円/m)
⑤組の人事(理事長、副理専務理事)を東京でセメーカーに決めさせない
⑥独禁法22条(中小企業が集団で価格を決めたりすることを認めている法制度)における直系工場排除(1975年関西菱光コンクリート工業(株)などのセメント直
系工場は、排除命令が出された)について、広域協組内の実態調査を行い、1ヶ月で結論を出す
⑦シェア決定は、公平性・平等性を基本に決める
⑧阪神地区生コン協同組合と協調して土曜稼働と袋洗いを撤廃する。また、販売手数料を確保して値崩れを防止する
⑨広域協組の信頼を失墜させる、不適格な人物は執行部に登用しない
⑩セメントの一方的値上げに広域協組として反対する
⑪適正価格の実現について過去の委員会で適正価格がつくれなかった原因を究明し、1ヶ月で報告をする
⑫労使間のあり方について信頼できる関係をつくる。

※限定販売方式…各工場で売上の10%まで安売りを認める制度。
値崩れの元凶。

※※ブロック対応金…値下げのために?あたり平均800円引いている。


労組側は今後、生コンクリート関連業界全体で運動を推進するため、4労組(産労・全港湾・連帯・大圧労)で業界再建にむけた取り組みと大幅賃上げ、運賃引き上げ、日々雇用労働者・女性労働者の地位向上を目指し、戦術会議をもって以後
の活動を展開する。また、4労組は、業界再建にむけた大同団結のため、阪神協組に対して土曜稼働および袋洗いの完全撤廃を再度強く求める。セクハラ防止については、経営者会の調査結果と実態が異なっているのはなぜか、経営者会としてただちに解明されることを約束。人員補充、退職金など、全要求項目について、引き続き検討することが確認されている。
 
専業主導の業界再建がついにスタートし、09春闘勝利が近づいてきた。しかし、中小企業の力だけではセメントメーカー、ゼネコンに立ち向かいきれない。労働組合が取り組む産業政策運動を旺盛に展開して全面的にバックアップし、09春闘を勝
利させよう。


■圧そう 統一労働条件の確立へ
3.15 自動車パレード

瀕死の状態にあった生コンクリート圧送業界を再建するため、業界に大阪生コンクリート圧送労働組合が誕生し交渉をはじめてから9年目。経営安定と労働者の雇用と労働条件の維持向上にむけて、労使が話し合いを重ね、同一労働同一賃金(統一基準)の実現に向けた産業別運動を着実に発展させている。

09春闘では、業種別統一労働条件の整備に関する労組側の要求に対して、経営側から具体的な提案が出された。実質的に産業別の最低賃金制度とも言えるもので、経営側提案は最低480万円以上。労組側は統一基準の金額面や行程について同意しかねるものの、全国的に見ても画期的な交渉を展開している。
3年前、労組側からの賃金の格差是正・統一労働条件について経営側は3年後の実施を約束。来年がその3年目にあたるため、労組は財源確保にむけて協同組合による共注・共販体制が今年確立されることを強く求めている。
3月25日開催の第2回集団交渉で経営側は、統一基準に向けた中身ある回答を示しながらも、共注・共販体制の開始時期を1年後に設定し、早期の財源確保に消極的な姿勢。労組側は、「1年後と想定してお金の計算しているようでは、春闘の合意点が見いだせない。1年先から逆算して回答をだすのではなく、例えば20,000円の賃上げをするためにどれだけ事業のスピードアップを図るのかという観点にたってもらわなければならない」と追求した。

労組側は、率直に評価できる部分があることは認めつつ、賃上げ・一時金など5点に関して納得できる回答が得られないことから決裂。旗あげ闘争がはじまった。

■セメント 決裂、ストライキ構え
3.15 自動車パレード

業界のセメントメーカーからの自立・再建か、セメント拡販政策による輸送秩序の崩壊かを迫られた09バラセメント春闘。
大阪市弁天町のオレンジビルにて第4回集団交渉が開催され、経営側の不誠実な対応の結果、決裂した。
セメント政策協議会(生コン産労・全港湾・連帯)は、交渉相手である近畿バラセメント輸送協同組合・経営者会に対し、統一運賃収受に向けた共同事業を中心的な政策要求として掲げ迫った。現在、セメント輸送は長年続いていた過積載が前提の運賃設定から、コンプライアンス遵守の定量輸送に移行したことによって、運賃収入の目減りが著しい。また、セメント需要の低迷による運賃値下げ競争で各輸送企業の経営は一層悪化。早急な運賃見直しが求められている。
労組側はこの悪循環を断ち切るため、従来の輸送契約を近バラ協に委任し、近バラ協に結集している全社が健全経営できる統一運賃を設定・収受できるよう窓口一本化を要求。あわせて輸送コスト平準化のための共同輸送も要求している。

■ 統一運賃収受足並み乱れ
しかし、近バラ協・経営者会は、労組側の要求に理解は示すものの、一部企業の足並みが揃わないことを理由に、統一運賃の工程表まで踏み込んでいない。結局、極めて不充分な回答に終始した。また、昨年実績で回答した福利厚生資金以外すべての要求項目に対しては、「賃上げ・一時金含め共同事業で原資を確保した上、回答する」と、不誠実な回答を変えず決裂した。
以後、セメント政策協議会は翌4月1日から旗・腕章闘争を宣言。バラセメント業界の再建をめざし、ストライキを頂点とした行動も確認した。

くさり NO,720より

連帯ユニオン議員ネット